それん君のマル研ノート

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李賀の詩 陳商に贈る 原稿

 

人生 窮拙有り

日暮 聊(いささ)か酒を飲む

祇今(ただいま) 道已に塞がる

何ぞ必ずしも白首(はくしゅ)を須(ま)たん

贈陳商      李賀

 
二十心已朽
楞伽堆案前
楚辞繋肘後
人生有窮拙
日暮聊飲酒
祗今道已塞
何必須白首
 
 
唐の時代の詩人 李賀は中国の建国者、毛沢東や、日本の小説家、三島由紀夫にも影響を与えた詩人です。
その幻想的な作風から中国では「詩鬼」とよばれています。 
 

長安男児有り

二十にして心は已に朽ちたり

楞伽(りょうが)は案前に堆(うづたか)く

楚辞は肘後(ちゅうご)に繋(かか)る

 

長安にひとりの男がいる。

二十歳で心はすでに朽ち果ててしまった。

机の上には楞伽経を積んで

身体のそばには楚辞を置く。

人間に生まれて世渡りに苦しんで拙く

日が暮れると、ちょっとお酒を飲んで自らを慰める。

わが道は今すでに閉ざされた。

白髪頭になる日を待つまでもない。

 

李賀の人生は困難の連続でした。

優秀だったにもかかわらず、理不尽な理由から科挙の受験を拒否されました。

その後も不幸は続き、病を患い27歳でこの世を去りました。

 

天眼 何時か開かん

古剣 庸(も)って一吼(いっこう)せん。

いつになったら曇り空が開かれるのだろうか

私はその時を待って、吼えてみよう

 

 参考

「李賀詩選」黒川洋一編 岩波1993

「李賀」百度百科

http://baike.baidu.com/l/LIPGdIR4?bk_share=copy

2021年1月2日アクセス