資本主義と民主主義はある時代に親和的だったに過ぎない。
資本主義と民主主義の結婚は終わった。
なぜなら資本主義が経済の枠から飛び出して、政治にまで影響を及ぼしているから。
資本主義を守れという人がいる。
なぜかと聞くと、資本主義は自由だから民主主義だから。と言う。
なるほど確かに20世紀の歴史を振り返ると社会主義と呼ばれた国では独裁がしかれ、
資本主義と呼ばれた国では民主的な国家体制がなされていた。
これは紛れもない事実である。
しかし検討する時代をもう少し広げてみると、資本主義と民主主義は切っても切れない関係だとは言い切れない。
資本主義はむしろ強権的な、非民主的な暴力でもって発達してきたとも言える。
例えば
イギリスのエンクロージャー(囲い込み)
エコノミックヒットマンに描かれるアメリカ資本主義による中南米への経済的暴力
そして欧米諸国による植民地体制
半世紀以上前はこのように外国を中心に搾取をしていた資本主義だった。
アメリカは、資本主義を支持する政府なら独裁者であっても支援した。
逆に社会主義を支持する民主主義によって生まれた政府は例え、その国の政府が民主主義であっても弾圧した。
これが現代においては自国民もターゲットに加わっている。
スノーデン事件に代表される大企業や政府による個人情報の不正な利用
アメリカ議会の過半数以上の法律が全体の極少数の超富裕層によって生み出されているという事実
いったいこれのどこが民主主義なのか。
資本主義と民主主義の結婚というのは第二次世界大戦から冷戦までの対ナチ、対ソ連の構造の中だけで成立しただけ。
私はそう思う。
2008年のサブプライムショックの時、米国政府が守ったのは労働者ではなく、サブプライム問題を起こした責任を負うべき富裕層だった。
それなのに政府は国民ではなく富裕層を助けた。
「富裕層はリスクも負ってる。
だから多くのお金をもらって当然だ。」
そういう言葉は2008年のウォール街からは聞こえてこなかった。
貧乏人のための資本主義。
金持ちのための社会主義。が今の社会だ。
資本主義と民主主義の結婚は終わった。
資本主義社会で民主主義は機能していない。
逆に公平性を重視する社会では民主主義は行われないのか?
ボローニャを見ようよ。
パリコミューンを見よ。
キブツを見よ。